ニュクス / Nyx / 夜の女神
Greek Nux Latin Nox transliteration Nyx Night ニュクス
初めにカオスがあり、続いて広い胸を持つガイア――まさにオリュムポスの雪の峰を治める全ての不死なる者の土台――が、そして地上から遠く離れた薄暗いタルタロスが、続き、四肢を萎えさせ、生ける者全ての理性や分別を解き放つほどに、不死の神々の中でも最も美しいエロースが生れた。カオスよりエレボスと漆黒の夜(ニュクス)が生まれ、ニュクスはエレボスと通じてアイテールとヘーメレーを生んだ。[Theogony 116-125]
ニュクスはカオスと霧より生まれたともされる。[Hyginus,Preface]
プロトゴノイ(原初神)の一人。暗黒神エレボスと交わり、光輝アイテールと昼の女神ヘーメレーの母となった。その他数多くの抽象物を具象化した神や精霊の母となった。その多くは父を持たないこととされている。
Sources :
- ニュクス(Night)はエレボス(Erebus)と交わってアイテール(Aither)とヘメレー(Hemera)を産んだ。 ―Hesiod, Theogony 124-125
- ニュクス(Night)は憎しみに満ちたモーロス(Doom)とケール(Fate)、タナトス(Death)を産んだ。またヒュプノス(Sleep)とオネイロスたち(Dreams)を産んだ。さらに濃い闇の女神ニュクス(Night)は床を誰と共にするでもなくモーモス(Blame)と悲痛なオイジュス(Woe)を、たわわに実る黄金の林檎と栄えあるオーケアニス(Ocean)の彼方で実を結ぶ果樹の園を守るヘスペリスたち(Hesperides)を産んだ。またケレスたち(Destinies)、非情な復讐女神モイラたち(Fates)――クロートー(Clotho)、ラケシス(Lachesis)、アトロポス(Atropos)――を産んだ。(中略)また執念のニュクス(Night)は限りある命の人間を苦しめるネメシス(Indignation)を産み、続いてアパテー(Deceit)、ピロテース(Friendship)、憎しみ深いゲーラス(Age)、冷酷なエリス(Strife)を産んだ。 ―Hesiod, Theogony 211-225